Q37:生理というのは、何日くらい遅れたら注意しなければならないのですか。どのくらいまでなら、遅れても問題ないのですか。

A37 :
出血の有無と間隔を見ているだけでは、詳しいことはわかりません。

 【「正常な生理周期」の定義】

 日本産科婦人科学会によって、
「正常範囲は周期日数が25〜38日の間にあり、その変動が6日以内である」
 と定められています。(関連情報:Q27
 ですが実際には、これより延びても特に問題ない場合もあれば、日数がこの範囲内であっても注意が必要な場合もあります。

 【まず「今回の周期の日数」を正確に知る試みから】

 普段どれだけ周期が安定していても、不意に狂うことはいくらでもあります。そしてそれは、いっさい事前予測できません。
 今まで安定していたものが突然狂っても、即座に妊娠や体の異常と断定することはできません。
 
 逆に、「いつも不安定だから、遅れても当たり前」と楽観することもできません。遅れの原因そのものが全くわからない以上、どうにもなりません。

「いつもの周期」はあくまで「過去の周期」でしかなく、「今回の周期」を決定づけるものではありません。

(関連情報:Q1


 さて、毎度しつこくて申し訳ないのですが、例によってここで基礎体温の大活躍が期待できます。
 基礎体温がうまくつけられると、

 ■排卵時期が来ると、それがわかる。
(正確には、「排卵時期が過ぎたあと、それに気づくことができる」です。
 排卵に狂いがあったときでも、リアルタイムにそれを知ることができます)


 ■排卵時期が把握できることによって、正確な次回生理予定日と、今回の周期日数がわかる。
(妊娠していなければ、排卵後約2週間で生理が来ます。
 つまり、「妊娠していなければ、約2週間後に間違いなく今周期が終わり、生理が来るはず」とわかることになります。
 妊娠した場合は、この高温期が3週間以上続き、生理がありません。高温のまま出血した場合、妊娠に関係のある出血か、ホルモン異常などの可能性があります)


 ……などのメリットがあります。(詳細はQ6
「いつもの周期ならこのくらい」というような曖昧な予測に比べ、格段に正確な判断ができます。


 【判断基準】

 周期が「いつもの日数」より長くなっても、基礎体温が「低温期+約2週間の高温期」の形になっていれば、あまり心配は要りません。
 周期日数に関係なく、
 「高温期が短い」
 「高温期が無い」
 「高温の途中でしばしば低温になる」
 といったグラフになった場合は、注意が必要です。無排卵や黄体機能不全などが疑われます。
 また、基礎体温の高温が3週間以上続いていれば妊娠の可能性が高くなります。(全体の周期日数ではなく、高温期の持続日数がポイントです)


 なお、
 基礎体温の詳細についてはQ6Q14を、
 基礎体温無しで妊娠判断をするときの詳細はQ1を、
 生理の正常・異常に関する定義はQ27を、
 妊娠以外での無月経についてはQ15を、
 それぞれご参照ください。


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