Q9:コンドームさえ使えば、妊娠なんてしないものですか? A9 :します。(関連情報:Q1、Q5) コンドームに限らず、すべての避妊法がそうなのですが、正しく使っても100%の効果はありません。 (関連情報;各種避妊法の失敗率と選択例) しかし、だからコンドームは無意味だ…という意味ではありません。 無避妊に比べたら、コンドームは非常に強い力を発揮します。 (↑ここでの「無避妊」とは、膣外射精、間違った使い方のコンドームを含みます。) 【効果を最大限にするための、コンドーム(男性用)使用法チェックポイント】 【1】性器が触れ合う前につける 挿入行為前でも、裸で触れ合っていると、そのぶん妊娠の確率は上がると考えてください。 しかしコンドームをつけた状態であまりゴロゴロしていると、ゴムが擦れて、これまたあまり良くないです。 装着可能状態になってもしばらく挿入しないのであれば、挿入直前まで下着を取らないくらいの工夫は必要です。 さらに、つける前に石鹸で手を洗うと尚良いと思います。 (関連情報:Q5) 【2】乱暴に扱わない 爪や歯などでゴムに傷がつくと、当然破れやすくなります。破れなくても、ほんの小さな傷や穴から精子が入り込む恐れもあります。特に、「女性が口で着けてあげる」というのは厳禁です。歯で傷つきやすいですし、口紅などがゴムに悪影響を与えます。そっそれに、口じゃうまくつけられないと思う… ←脱落の原因になりそう また、激しく動いたときなどは、ゴムがずれたりしていないか時々確かめたほうが良いです。 それと、「2枚以上重ねれば避妊効果が上がる」と思われることがあるようですが、間違いです。摩擦によって破れやすくなり、かえって危険です。 【3】正しく保存されたものを使う よく、個別包装のまま携帯している人がいます。ゴムが劣化・破損しやすいので、危険です。 コンドームは外箱に入れたまま、高温多湿や揮発物のある場所を避けて保存してください。 また、使用期限を過ぎたものは使わないでください。 【4】サイズを確認する 大きすぎると外れやすいし、小さすぎると痛い・破損しやすいです。 多くの場合、特にサイズ表示を気にしなくても使えるかと思いますが…平均?から離れたサイズのものが必要と思われる場合は、合ったものを探し出してください。 【5】「JIS適合品」表示のある製品を使う 特に重要なポイントです。 JIS規格のものは、包装前に1個1個きちんと品質をチェックされています。また、かなり詳細な使用説明書が添付されています(ちなみに、この説明書に「適切に使用しても100%の効果が保証されるものではない」という注意書きがあります)。信頼度の高い製品であるといえます。 逆に信頼度が低いのは、JIS適合でないもの、ラブホテルに備え付けのもの。特に後者、イタズラで穴があけられていることがあります。使わないのが賢明です。 【6】開封は丁寧に 個包装を開ける際は、中のコンドームをきちんと端に寄せて、開けるときに引っかからないようにします。 引っかかると、そこに傷がつきやすく、破損や漏れの原因になります。 【7】できれば、「ゴム使用外出し」を コンドームなしの膣外射精は無意味(Q5)ですが、コンドーム使用での膣外射精は意義のあるものです。 まず、万一破損した(していた)場合に「中出し」状態になるのが防げます。(単なる膣外射精とあまり変わりませんが、最初からコンドームなしにするより余程ましではないでしょうか) また射精後、ついいつまでも余韻を楽しんでしまって、精液が漏れ出してしまう事故も、射精前に離れていれば起きません。 【8】射精後はすぐに後始末をする 7とかぶりますが、射精後はいつまでもそのままにせず、すぐに離れて、コンドームを外します。 離れるときは、根元を手で押さえておかないと外れることがあります。 (ちなみに、コンドーム使用で膣外射精にする場合は、あまり気を遣わなくても、勢いで外れるようなことはないようです(作者経験上)。でも勿論、丁寧にするにこしたことはありません) きちんと結んで、中身が漏れないように注意。すぐにごみ箱へ。 間違っても、片付けたあとの手で膣に触れないようにしてください。 以上すべてに気を配れば、9割ほどは確実に効果が期待できると思います。 (「理想的な使用」と言って良いはずですので、この場合の失敗率は「年間3%」となるかな?(関連情報:各種避妊法の失敗率と選択例)) 「面倒くさい」と感じるかたも多いかもしれません。 「面倒だが妊娠のリスクを少しでも減らせる」と「さぼった分だけリスクが高まる」のどちらを選ぶかは、分かれるところでしょうか。 |
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