Q20:おりものの様子がいつもと違います。妊娠でしょうか。

A20:おりもの(帯下)に異常が見られる場合、妊娠より病気の疑いのほうが強いです。
(ちなみに、「乳白色あるいは薄く黄色ががった、少し酸っぱい匂いのするおりもの」は正常です)

 【おりものに異常をきたす主な病気】

 ■酒かすのような、ポロポロしたおりもの
 ……カンジダ膣炎が疑われます。膣内の自浄作用低下のため、カンジダ・アルビカンスという、かびの一種が繁殖して起こる病気です。
 主な症状としては、おりものの他に「外陰部のかゆみ」があります。不正出血をともなうこともあります。
 女性なら一度は経験すると言われるほどポピュラーな病気で、治療も簡単ですが、再発しやすいのが特徴です。(関連情報:Q25

 ■濃い黄色、あるいは緑がかった、においのきついおりもの
 ……トリコモナス膣炎が疑われます。トリコモナスという寄生虫に感染して起こる性感染症です。
 おりものの異常のほかに、外陰部のかゆみやただれ、性交痛などが症状として挙げられます。(関連情報:Q25

 ■おりものの量が増えた
 ……クラミジア感染症が疑われます。クラミジア・トラコマーティスという微生物による性感染症です。
 特に目立った症状がないため、気づかれにくいことが多い病気です。そのため放置されてしまい、早産・流産・不妊の原因になります。
 また、分娩時に赤ちゃんに感染して、結膜炎や肺炎を起こすこともある、非常に怖いものです。
 クラミジアの他、おりもの増加の原因としては、以下のようなことが考えられます。
 ★排卵時期…卵白状のおりものが多めに出ることが考えられます。(関連情報:Q36
 ★自浄作用…膣内は、特に洗浄をしなくても清潔さを保ち、細菌の感染などを防ぐ機能があります。その自浄作用の関係で、おりものが増えることがあります。

 ■おりものに血が混じっているようだ
 ……不正出血とみてください。腫瘍や炎症、ホルモンの異常、排卵、着床など、原因は様々考えられます。病気ではない、特に問題のない出血である場合もありますが、油断は禁物です。(関連情報:Q8

※妊娠していて、さらに病気にもかかっている、という場合もあります。
 妊娠する心当たりがある場合には、病気のこととは別に、妊娠検査も考えておく必要があります。


 【妊娠時のおりもの】

 妊娠すると、ホルモンの関係でおりものの量は増加します。
 しかし、このピークはだいたい妊娠中期に入ってから位のようで、妊娠初期は必ずしもはっきり自覚できるほど多量にはならないようです。また、おりものの量にももともと個人差があります。
 初期の妊娠判断なら、検査薬を使ったほうがずっと早いですし、確実です。



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